2011年6月8日水曜日

トラック競技に大興奮!

6月5日日曜日、十何年ぶりに県総体の観戦に行ってきました。
我が気仙沼高校自転車部は少子化のあおりを受け廃部になってしまった。
学校では、今部を減らす方向と、危険なスポーツは避けたい方向らしく、再び作るのは難しいとのこと。
日本人が海外で走るということがまだ夢のような時代の80年~90年代、
先駆者として単身スペインに渡り、本場でプロになった菊田潤一選手を輩出した
自転車競技部だっただけに、非常に残念である。

今年、シクリスタケセンヌマの中学生メンバー、サダが自転車競技部のある
仙台の高校に入学したので、マーブルから応援要請メールが来た。
今回の震災で、気仙沼のサダの家は、跡形もなく流されたが
自転車2台とアニメグッズだけは、死守したとか?

私たちの時代は、継ぎはぎだらけの宮城野400mバンクだったが、
今は立派な大和町の333mバンクで行われている。
立派なのは良いけど、かなり寂しい場所にあるので、ギャラリーは関係者のみ。
バンクの近くにはくま出没注意の標識。
マイナー競技の自転車レースで、しかもトラック競技、さらに高校の県大会となればしかたないか。
それでも、日曜日とあって観客席には、そこそこ人がいる。

妻もトラック競技を見てみたいというので家族で観戦、マーブル、たーちゃんファミリーと合流。
10人以上になり、サダ応援団は1年生なのにたぶん参加選手で一番の応援団(笑)
応援も一番だけど、野次も一番!
まだ1年なのでロードレーサー(バイクとは言いません昔は実車って言ってた)TTのみ。
昨日、1kmTTは優勝だったらしく喜んでいいとこだけど、先輩たちは満足してません。
ライバルは、なんと頭脳仙台ナンバー1高校の選手。
自転車部もないのに、一人で連盟登録をして、何種目も出て某高校より総合順位が良かった。
ウチの息子も、それくらいの情熱があったらなぁ。。。
やっぱり、何をやってもできる子っているんだよね~

さて肝心のサダは、2kmインディヴィデュアルパーシュートという舌をかみそうな種目で出走。
ようするに昔で言う「個人追い抜き」いわゆる「コヌキ」です。
ホームとバックから走ってタイムを競うタイムトライアルといえば分かりやすい。
つらくてじみ~な種目。
サダにフェンス越しに声かけると照れてた。
号砲が鳴って、応援団みんなで「せっ!せっ!せっ!そーれいけ!」の掛け声。
そういえば、今の1年生は「声だし」とかさせられないんだね。
チームの他の選手が走ってても知らんふり、おかげでなんとも静かな会場。
あんまりキツク言うとやめちゃうから、部を守るため仕方ないとか?なんかなぁ。。。

話が逸れまくってます、サダは前半からアグレッシブに飛ばす!
しかし、徐々にたれてきて、ライバルが迫る!
応援団の野次は絶好調!「たれんな!まわせ!!」
走ってるほうは「分かってるっつうの!」って思うんだよな。
なんとか、苦しみつつもリードを守り、ロードレーサー2種目制覇でした!
おめでとう!!サダ!これからの成長に期待します!
応援団は、もう仕事終了。

しかし、ここからがトラック種目本来のおもしろさ。
途中の先頭責任を果たさないと、着順に加われない「速度競争」
5周ごとに通過ポイントが与えられ、そのポイントで競う「ポイントレース」
駆け引きのうまさとスピードがしびれる「スプリント」
そして、日本発祥オリンピック種目「ケイリン」
どれも、競技のルールと見方が分かっていると、めちゃめちゃ面白い!
ロード競技は走ってる本人しか分からないことが多い。
だから、レースの様子は後で聞いて、あーそんな展開だったんだって。

トラック競技は、目の前でリアルに勝負の分かれ目が展開される。
たとえば、4000m速度競争。私が高校時代一番好きだった競技。
3回ある先頭責任を取り終わった選手は、ゴール勝負に備え脚を休めるか?
それとも、仕掛けて集団を減らし、後続の先頭責任を阻止し、自分のポジションを安泰にするか?
取っていない選手は先頭を狙うが、勝負どころをミスると、脚を無駄に使ってしまう。
他の選手の様子と展開を見て、ここぞという時に勝負に出るのがカギ。

観戦していても選手の表情や、踏み方の変化から、疲れ具合やこの選手は今何を考えてるのか?
選手の考えてることを読みながら、次の仕掛けどころを予想していると
駆け引きの様子は、手に取るように分かり、次々と展開する勝負に観客も興奮する。
だから、ルールが分かってる関係者しかいない今日のギャラリーは大興奮!
東北の片田舎で行われてる、高校生の県大会でこの盛り上がりは、
まさにトラック競技の面白さを語っていると思います。
現に、私達の解説付きで見ていた、トラック初観戦のウチの妻子は
すっかりこの競技の面白さにはまり、息子は「これに出たい!」と言い出し
妻は、ヒルクライムとかロードレース行くなら、こっちの方が面白いと言う。

自転車好きは、ぜひトラック競技の観戦にも行ってみることをお勧めします!
ただし、最初は解説者付きでね。

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